Amazonで買えるグラスフェッドギーのうち、USDA認証を取得しているのは5商品中の2商品だけです。
「グラスフェッド」「無添加」という表記は品質の保証のように見えます。しかし日本の食品表示法には、これらの用語に法的な定義がありません。
この記事では、USDA認証2品・EU認証1品・認証なし2品を認証・産地・g単価で比較します。3つの判断基準と用途別のおすすめを整理しました。
グラスフェッドギーの選び方|3つの判断基準

判断基準は「第三者認証の有無」「形状(ペースト or オイル)」「無添加表記の中身」の3つです。
この3つをあらかじめ確認しておけば、数十種類の候補から自分に合った1本をすぐに絞り込めます。

「グラスフェッド」って書いてあれば、品質は問題ないんじゃないの?



認証のない表記は、消費者が実態を確認する手段がありません。第三者認証の有無が唯一の判断基準です。
「グラスフェッド」表記だけでは信用できない理由


日本の食品表示法には「グラスフェッド(牧草飼育)」の法的な定義がありません。
飼育割合や飼育方法を審査する仕組みが存在しないため、消費者が飼育実態を確認する手段がないのです。
牧草を5%しか与えていなくても「グラスフェッドギー」と表示することを、現行法では止められません。
「グラスフェッド」表記だけでは、品質を客観的に確認する手段がありません。第三者認証マークを必ず確認してください。
信頼性を担保する手段として有効なのが、USDA Organic認証とEUオーガニック認証(ユーロリーフ)です。
これらの認証では乳牛の飼育条件・飼料・動物福祉まで審査の対象となります。消費者にとって唯一の客観的な証明手段です。
認証のない商品がすべて低品質というわけではありません。なかほら牧場のように、飼育環境を公開して透明性を保つブランドも存在します。
ただし「品質を客観的に証明する手段がない状態」であることは、購入前に認識しておいてください。
そもそもギーとはどのように作られるものなのでしょうか?専門家による「正しいギーの作り方」の解説動画を見ると、不純物を取り除く工程や本来の性質がより深く理解できます。
USDA認証とEU認証はどう違う?
どちらも95%以上のオーガニック原料を必須とする高水準の認証です。大きな違いは、動物福祉の規定の詳細さにあります。
| 比較項目 | USDA Organic | EUオーガニック |
|---|---|---|
| 認証機関 | USDA(米農務省) | EU加盟国の認定機関 |
| 有機原料比率 | 95%以上 | 95%以上 |
| 成長ホルモン | 不使用 | 不使用 |
| GMO | 不使用 | 不使用 |
| 動物福祉の規定 | あり | より詳細 |
| 有機JASとの相互認証 | あり | あり |
USDA Organic認証の詳細は、USDA公式サイト(Organic 101)で確認できます。
日本の有機JASとの比較は、農林水産省(有機JAS)の解説ページが参考になります。





日本の有機JASとはどんな関係があるんですか?



USDA・EU認証を取得した製品は、有機JAS表示の要件を満たす場合があります。
USDA認証を最優先したい場合は、Pure Indian Foods(Amazon)の商品ページで認証マークを実際に確認してみてください。
「無添加」表記の落とし穴と確認ポイント
ギーの原材料は本来「バター」のみ。そもそも添加物が入る余地がほとんどない食品です。



「無添加」ってわざわざ書いてある商品のほうが良さそうじゃない?



ギーは元から添加物を加える必要がない食品です。「無添加」の訴求は当たり前のことを強調しているだけです。
むしろ注意すべきは、「MCTオイル入り」「ブレンドギー」という表示がある商品です。
ギーとMCTオイルを約50:50で配合した製品で、純粋なグラスフェッドギーとは別物です。バターコーヒーを手軽に作りたい人向けの製品ですが、料理への汎用性と発煙点の特性は純粋なギーとは異なります。
購入前に確認する3つのポイント
- 原材料欄が「バター」のみかどうか(「中鎖脂肪酸」などの記載があればブレンド品)
- USDA Organic認証またはEUオーガニック認証マークの有無
- 産地と製造元が明記されているかどうか
ペーストとオイル|形状で選ぶグラスフェッドギー
グラスフェッドギーには、常温で半固形のペーストタイプと、液体のオイルタイプの2種類があります。



ペーストとオイル、どちらを選べばいいですか?



日常の料理使いにはペーストが汎用的です。バターコーヒー専用ならオイルも便利。
ペーストタイプは常温(約35℃以下)で半固形〜固形状で、35℃前後から液体になります。
フライパンに落とす・パンに塗る・スープに加えるなど、幅広い料理に使えます。
市販のグラスフェッドギーの主流がこのタイプです。今回紹介する5商品はすべてペーストタイプです。
オイルタイプは常温から液体状態を保つため、バターコーヒーに直接注ぎやすい点が利点です。
なお、GronGは「グラスフェッドギーオイル」という商品名ですが、常温では半固形のペースト状です。
発煙点はバターの約180℃に対し、ギーは約230〜252℃(製品によって異なります)。炒め物・焼き物に適しています。
GronGは公式サイトで「長時間の加熱・揚げ物への使用不可」と明記しています。揚げ物に使いたい場合は、Pure Indian Foods(252℃)またはGHEE EASY(230℃)を選んでください。
判断基準を確認したら、次は5商品の認証・産地・g単価をまとめた比較表を見てみましょう。
\認証マークを確認して選ぶなら/
グラスフェッドギーおすすめ5選|認証・産地・価格で比較


USDA認証2品・EU認証1品・認証なし2品を、産地・容量・g単価で比較しました。
5商品を「認証ティア」で分類すると、選び方がシンプルになります。
- Tier 1(USDA認証):Pure Indian Foods、Ancient Organics
- Tier 2(EU認証):GHEE EASY
- Tier 3(認証なし):GronG、なかほら牧場
Tier 3は認証なし=低品質ではありません。品質を客観的に証明する手段を持つのは、USDA・EU認証を取得したTier 1〜2の商品です。



認証がないGronGやなかほら牧場は、どう判断すればいいんですか?



GronGはNZ産バター使用の国内製造品、なかほら牧場は飼育環境を完全公開しています。透明性の根拠が違います。
5商品の認証・産地・価格一覧表
認証ティアと価格を並べると、Pure Indian Foods(USDA認証・425g・約8.7円/g)がコストパフォーマンスでも優位に立っています。
| 商品名 | 産地 | 認証 | 容量 | 参考価格(税込) | g単価目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| Pure Indian Foods | アメリカ | USDA Organic | 425g | 約3,678円 | 約8.7円 |
| Ancient Organics | アメリカ | USDA Organic | 8 fl oz(要確認) | 要確認 | 要確認 |
| GHEE EASY | オランダ | EUオーガニック | 200g | 約1,700〜1,900円 | 約9〜9.5円 |
| GronG | NZ原料・国内充填 | なし | 200g | 約1,880円 | 約9.4円 |
| なかほら牧場 | 日本(岩手県) | なし | 100g | 約2,700円 | 約27円 |
※価格は2026年3月時点の参考価格です。変動する場合があります。最新価格は各商品ページでご確認ください。
気になった商品は、下の各レビューセクションのAmazonリンクから在庫・最新価格を確認してみてください。
Pure Indian Foods|USDA認証の老舗ギーブランド
1889年創業、5世代にわたるギー専業のファミリーブランドです。USDA Certified 100% Organicを取得しており、認証の厳格さとg単価のバランスがとれた第一候補です。



老舗ブランドって、品質にどう関係するんですか?



ギーの品質は飼育・搾乳・製造の蓄積に左右されます。100年以上ギーだけを作り続けた実績がそのまま品質管理のノウハウです。
特筆すべきは搾乳時期のこだわりです。一般的なギーが通年の牛乳を使うのに対し、Pure Indian Foodsは春〜秋の放牧期間中に搾乳した牛乳だけを使用します。
バッチテストによる数値データも公開しています。カゼイン2.5ppm以下・ラクトース0.25%以下であることを証明しており、乳たんぱく質や乳糖が気になる方でも使いやすい設計です。


発煙点は252℃(485°F)で、今回紹介する5商品中で最も高い数値。炒め物・焼き物・揚げ物まで幅広く対応します。
風味はフラットなコクで、バターコーヒーにも料理にも使いやすいタイプです。Ancient Organicsのような発酵由来の深みとは異なります。
Amazon.co.jpで並行輸入品として購入できます。並行輸入品は保証内容が異なる場合があります。購入前に商品ページの出品者情報を確認してください。
\USDA認証・発煙点252℃の老舗ギー/
Ancient Organics|USDA認証の発酵ギー
USDA Certified Organic・グラスフェッド・コーシャー認証の3つを取得した、発酵バター由来の深みある風味が特徴のギーです。



「発酵バター使用」って、普通のギーとどう違うんですか?



発酵工程で生まれる有機酸がコクと深みを加えます。ギーに仕上げてからも風味が残るため、料理の味に立体感が出ます。
ブランドの拠点はカリフォルニア州。北カリフォルニアの小規模農場およびニュージーランドのグラスフェッド牧場から原料バターを調達しています。
USDA Organic・CCOF(カリフォルニア認定有機農家)・コーシャーという3認証を同時に取得しており、品質の担保という点でPure Indian Foodsと並ぶ信頼性があります。
サイズ展開は8 fl oz(小)から28 oz(大)まで。継続使用するなら大容量ラインが割安です。
Amazon.co.jpで並行輸入品として購入できます。並行輸入品は保証内容が異なる場合があります。容量表記(8 fl oz)については購入前に商品ページでご確認ください。
\発酵ギーの深みある風味を試すなら/
GHEE EASY|EU認証でコスパと入手性のバランスが良い
EUオーガニック認証取得・オランダ産グラスフェッドバター使用で、カルディ・成城石井・コストコでも購入できる入手しやすさが最大の強みです。



実店舗で買えるのはGHEE EASYだけですか?



今回の5商品では唯一です。カルディ・成城石井・コストコで継続購入できる点は、日常使いで大きなアドバンテージになります。
原料はオランダの国立公園「De Weerribben」内で放牧された牛のミルクから作ったグラスフェッドバターです。
フラット・クラフト社がオランダ現地支店からメーカー直輸入しており、輸入ルートの透明性も高くなっています。
サイズは100g・200g・555g(ジャンボ)の3展開。はじめての方は100gで風味を確かめてから、200gか555gに移行するのが合理的です。
発煙点は230℃。炒め物・焼き物には使えますが、長時間の揚げ物への使用は避けてください。
\EU認証で実店舗でも手に入るギー/
GronG|手頃な価格で試しやすいニュージーランド原料ギー
200gで約1,880円(税込)と、5商品中でもっとも入手しやすい価格帯のエントリーモデルです。



認証なしでも、品質は問題ないんですか?



グラスフェッドバターの使用は明記されています。ただし品質を客観的に証明する手段はなく、その点は理解したうえで選んでください。
ニュージーランド産グラスフェッドバターを原料に、国内工場で製造・充填しています。風味はクセが少なく、ギー未経験の方でも取り入れやすいフラットな味わいです。
公式サイトに「長時間の加熱や天ぷらなどの揚げ物に使用しないでください」と明記されています。炒め物・焼き物での使用にとどめてください。


Amazonや一部ドラッグストアで入手できます。第三者オーガニック認証は取得していませんが、はじめてギーを試す1本としての選択肢です。
\まずコストを抑えてギーを試したい方へ/
なかほら牧場|国産グラスフェッドにこだわるなら唯一の選択肢
岩手県の山地酪農で365日放牧を実践する、国内唯一のグラスフェッドギーブランドです。



100gで約2,700円は高いですよね。それだけの価値があるんですか?



飼育環境がほぼ完全に公開されており、産地の透明性という意味ではUSDA認証品と遜色のない情報開示です。価格に見合う根拠があります。
牛が山野の牧草・野シバ・木の葉を自由に食べる「山地酪農」を実践しており、岩手県下閉伊郡岩泉町の飼育環境が公開されています。
製品スペックも突出しています。脂肪分99.8%・水分0.2%は業界トップクラスの高純度で、発煙点は230℃。原材料はバター(岩手県下閉伊郡岩泉町産)のみです。
「マツコの知らない世界」「青空レストラン」「ごはんジャパン」などメディア掲載実績が豊富。国産グラスフェッドギーの知名度ではトップのブランドです。
g単価約27円は5商品中で最高値です。毎日の料理油として日常使いするより、「国産グラスフェッドギーの品質を体験する最初の1本」として購入するのが合理的です。
Amazon.co.jpのほか、なかほら牧場公式オンラインショップでの直販が確実です。公式のほうが安定して在庫があります。
\国産グラスフェッドギーを産地から選ぶなら/
グラスフェッドギーのよくある質問
保存方法・摂取量・MCTオイル入り商品との違い・バターとの違い・購入先について回答します。
特に「保存温度の管理」と「1日の摂取量の目安」は、購入前に確認しておいてください。
Q:グラスフェッドギーは開封後どのように保存すればいい?
常温の冷暗所(15〜25℃)で保存するのが基本です。



夏場でも常温保存でいいんですか?



室温が25℃を超える環境では冷蔵庫に移してください。固体化しても品質には影響ありません。
使用時は清潔なスプーンを使い、水分が瓶の中に入らないよう注意します。水分の混入がカビの原因になります。
開封後は3か月を目安に使い切ってください。温度変化で固体化と液体化を繰り返しても、品質への影響はありません。
Q:グラスフェッドギーを摂ると太る? 1日の目安量は?
ギーは脂質が99%以上を占めます。大さじ1杯(約13g)で約117kcalです。



「ギーだから太らない」って聞いたんですが、本当ですか?



誤解です。追加で摂れば当然カロリー過多になります。既存の油脂と置き換えて使うのが正しい使い方です。
正しい使い方は「既存の油脂との置き換え」です。バター・サラダ油・マーガリンをギーに切り替えれば、総摂取カロリーを変えずに油脂の質を改善できます。
1日の目安量は大さじ1〜2杯(15〜30g)。バターコーヒー1杯に大さじ1杯が標準的な量です。摂取量の管理は他の油脂と同様に必要です。
Q:グラスフェッドギーとMCTオイル入りギーの違いは?
MCTオイル入りギーは、ギーとMCTオイルを約50:50でブレンドした製品です。純粋なグラスフェッドギーとは別物です。



ブレンド品は何が違うんですか?デメリットはあるんですか?



料理への汎用性と発煙点の特性が純粋なギーと異なります。バターコーヒー専用と割り切るなら便利な製品です。
原材料欄に「バターオイル、中鎖脂肪酸(ヤシ油由来)」などと記載されていればブレンド品です。
バターコーヒー専用として割り切るなら便利ですが、料理にも幅広く使いたい場合は純粋なグラスフェッドギーを選んでください。
Q:グラスフェッドギーとバターの違いは何?


ギーはバターから水分・カゼイン(乳たんぱく質)・ラクトース(乳糖)を加熱ろ過で取り除いた、ほぼ100%の乳脂肪です。
一方のバターは乳脂肪約80%・水分約15%・乳たんぱく質と乳糖で構成されています。
ギーがバターより優れている3つのポイント
- 常温保存が可能:水分がないため腐敗しにくく、賞味期限が長い
- 発煙点が高い:バターの約180℃に対しギーは約230〜252℃で、炒め物・焼き物に適している
- 乳糖不耐症の方でも摂取しやすい:ラクトースをほぼ含まない
グラスフェッドギーはさらに、牧草飼育の牛のミルクを原料にした上位版です。一般飼料(穀物)で育てた牛のバターと比べて、オメガ3脂肪酸・CLA(共役リノール酸)・ビタミンKの含有量が高いとされています。



ギーって健康にいいんですよね?



栄養成分の含有量に違いはありますが、健康効果を断定することはできません。油脂の質を意識したい方の選択肢のひとつです。
ギーを手に入れたら、まずは人気のバターコーヒーでその違いを実感してみるのがおすすめです。専門店が教える失敗しない作り方はこちらを参考にしてください。
Q:グラスフェッドギーはどこで買える?
Amazon.co.jpで今回紹介した5商品すべてが購入できます。
Pure Indian Foods・Ancient Organicsは並行輸入品として出品されています。並行輸入品は保証内容が異なる場合があります。購入前に出品者情報をご確認ください。
実店舗では、GHEE EASYがカルディ・成城石井・コストコで取り扱いがあります。GronGは一部ドラッグストアでも購入できます。
海外通販(iHerb)でもPure Indian Foods・Ancient Organicsを購入できます。まとめ買いの場合はAmazonと価格を比較してみてください。
なかほら牧場は公式オンラインショップ(nakahora-bokujou.jp)での直販が確実です。Amazonにも出品がありますが、公式のほうが安定して在庫があります。
\迷ったらUSDA認証・コスパ重視のこの1本/
まとめ|自分に合ったグラスフェッドギーを1本選ぶ方法


グラスフェッドギー選びの要点は3つです。
「第三者認証の有無」「原材料がバターのみか」「用途(日常使いか体験目的か)」を確認すれば、5商品の中から自分に合った1本を絞り込めます。



結局、はじめての1本はどれを選べばいいんですか?



USDA認証・g単価・長い歴史の3点が揃うPure Indian Foodsが、バランスのとれた第一候補です。
用途別おすすめの早見表
- USDA認証を最優先・品質の客観的証明が必要→ Pure Indian Foods
- 発酵由来の深みある風味・USDA認証がほしい→ Ancient Organics
- EU認証・実店舗でも入手したい・コスパ重視→ GHEE EASY
- はじめてのギー・まず試してみたい→ GronG
- 国産グラスフェッド・産地の透明性を最重視→ なかほら牧場
価格は記事執筆時点のものです。最新価格は各商品の公式サイトまたはAmazonページでご確認ください。
USDA Organic認証の詳細はUSDA公式サイト(Organic 101)、日本の有機JASとの比較は農林水産省(有機JAS)で確認できます。
各商品のAmazonページは下記からご確認ください。
- Pure Indian Foods グラスフェッドギー 425g(Amazon)
- Ancient Organics グラスフェッドギー(Amazon)
- GHEE EASY グラスフェッドギー 200g(Amazon)
- GronG グラスフェッドギーオイル 200g(Amazon)
- なかほら牧場 グラスフェッドギー 100g(Amazon)
\認証・g単価・歴史の3点が揃う第一候補/


